2019年海外メジャー第2戦、『全米プロゴルフ選手権 (2019/5/16(木)~5/19(日) ベスページブラックコース 7459yd-par70 (ニューヨーク州)』では、フロリダ出身のブルックス・ケプカ(29)が、2007年のタイガー・ウッズ以来となる大会2連覇を挙げ幕を閉じました。
ケプカは初日から首位を守り、同大会では史上5人目の完全優勝。今大会の優勝で5カ月ぶりに世界ランキング1位に浮上しています。
メジャーに強いブルックス・ケプカ
ブルックス・ケプカ(29) | |||
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>2013年に欧州下部ツアーで3勝を挙げ、2014年はヨーロッパツアーにレギュラー入り。「トルコ航空オープン」で欧州ツアー初優勝。2015年アメリカツアーに参戦し「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」では、松山英樹と最終組でラウンドしアメリカツアー初勝利。(松山英樹は2位)
鍛え抜いた体から放つ飛距離を武器に攻めるショットは見ごたえがあり、パワーゴルフが魅力のゴルファーです。好物は宮崎牛。
日本 2勝
米国 6勝 (海外メジャー 4勝)
その他 1勝
プロ転向後、初めて挑んだ全英オープン2013では132位でしたが、徐々に順位を上げメジャー初優勝した全米オープン2017から、出場したメジャー8試合のうち4勝を挙げています。
ブルックス・ケプカ メジャー成績(2017-2019) | ||
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2017年 | ||
2018年 | ||
2019年 | ||
とくに『全米』と名の付く大会に強く、6月に開催されるメジャー第3戦全米オープンでは、過去最多連続優勝をしたウィリー・アンダーソン(1903年/1904年/1905年)が持つ3連覇の記録に挑みます。
全米プロゴルフ選手権2019 ブルックス・ケプカ優勝セッティング
2015年までは、タイトリストと用具契約をしていたケプカ。2016年よりナイキと契約することになりましたが、2016年8月ナイキのゴルフクラブ事業撤退によりその後契約フリーに。(ウェアはナイキと契約中。)
ブルックス・ケプカ 2019クラブセッテイング | |
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テーラーメイド:M5 (10.5°) シャフト:三菱ケミカル Diamana D+70 TX |
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テーラーメイド:M2ツアーHL (16.5°) シャフト:三菱ケミカル Diamana D+80 TX |
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ナイキ:Vapor Fly Pro シャフト:フジクラ Pro 95 Tour Spec X |
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ミズノ:JPX919 Tour シャフト:トゥルーテンパー Dynamic Gold Tour Issue X100 |
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タイトリスト:Vokey SM7 Raw(52-12F/56-10S) タイトリスト:Vokey SM4 TVD (60-M) シャフト:トゥルーテンパー Dynamic Gold Tour Issue S400 |
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スコッティキャメロン:T10 Select Newport 2 | |
タイトリスト Pro V1x |
※2019/05現在。
※プロは頻繁にクラブ調整を行うため、実際使用するギアセッティングとは異なることがあります。
全米プロゴルフ選手権2019 ブルックス・ケプカ使用ドライバー
テーラーメイド:M5 (10.5°) シャフト:三菱ケミカル Diamana D+70 TX |
2017年M2ドライバー/2018年M3 or M4ドライバー/今大会ではM5ドライバーと、契約フリーになってからはテーラーメイドのドライバーを使用し、シャフトは以前から変わらず三菱ケミカルDiamana D+70 TXを装着。
マスターズ2019ではタイガー・ウッズがM5ドライバーを使用し、11年ぶりにメジャー通算15勝目を挙げ、今大会ケプカの優勝でM5ドライバーがメジャー2連勝を挙げています。また、2位のダスティン・ジョンソンは兄弟モデルM6を使用し、テーラーメイドのドライバーがワンツーフィニッシュしています。
ケプカの全米プロゴルフ選手権2019のドライビングディスタンスは313.2yd(10位)を記録し、最終日は344.5ヤードをマークしています。
全米プロゴルフ選手権2019 ブルックス・ケプカ使用フェアウェイウッド
テーラーメイド:M2ツアー2017 HL (16.5°) シャフト:三菱ケミカル Diamana D+80 TX |
フェアウェイウッドは2016年に発売されたテーラーメイドM2ツアーHLを使用。
M2ツアーは小ぶりで重量感のあるヘッドで、パワーヒッターが使用しても吹け上がらない弾道で、がっつり飛距離をかせぎやすいFWです。
全米プロゴルフ選手権2019 ブルックス・ケプカ使用アイアン
ナイキ:Vapor Fly Pro シャフト:フジクラ Pro 95 Tour Spec X |
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ミズノ:JPX919 Tour シャフト:トゥルーテンパー Dynamic Gold Tour Issue X100 |
3アイアンはナイキ契約時代から使用しているナイキ『Vapor Fly Pro』を今期も替えずに使用。
4~PWでは、これまで使用していたミズノJPX900 TOURの後継モデル『JPX919 TOUR』に変更されています。
『JPX919 TOUR』は、2019年5月現在国内未発売ですが、2019年7月に待望の国内正規販売が開始されます。ツアープロからフィードバックを受けた薄いトップライン、少なめのオフセットでコンパクト形状など、上級者の方が好む形状になっています。
顔つきや反射を抑えた外観に、素材(S25CM(1025E))やミズノ独自の鍛造製法は、MPシリーズとはまた違うJPXの特徴である飛距離や許容性を持つ注目アイアンです。
全米プロゴルフ選手権2019 ブルックス・ケプカ使用ウエッジ
タイトリスト:Vokey SM7 Raw(52-12F/56-10S) タイトリスト:Vokey SM4 TVD (60-M) シャフト:トゥルーテンパー Dynamic Gold Tour Issue S400 |
ウエッジは、52°と56°にVokey SM7 Raw(ノーメッキ 国内未発売)を使用。
ケプカはウエッジ3本のセッティングで、以前は48°/52°/60°でしたが、2017年辺りから52°/56°/60°に変更しています。
契約フリーからVokeyウエッジを使用し、とくに60°のVokey SM4 TVD(60-M)は長く愛用しています。
全米プロゴルフ選手権2019 ブルックス・ケプカ使用パター
スコッティキャメロン:T10 Select Newport 2 | |
タイトリスト Pro V1x |
ケプカのパターはタイトリスト契約時より「Newport 2 Select T10」を使用しています。
ナイキ契約時はナイキ メゾットパターを短期間使用してましたが、やっぱり「Newport 2 Select T10」のようです。
ネック形状は角張った形状とモダンなブレードのNewport2に、柔らかい打感のテリリウムインサートが埋め込まれたフェースと、キャビティドット内はインサートを留める3つのビスが特徴です。
1987年、タイガーウッズがマスターズ初優勝をした時に使用していたパターが、テリリウムインサートを埋め込んだキャメロンパターとして当時話題になりました。ケプカの使用する「Newport2 Select T10」は、サークルTの刻印があるツアー用のパターでほぼ見かけることはありませんが、ネック違いや市販モデルとして限定発売されたNewport1.5などは、ネットでもたまに見かけるレアパターです。
・スコッティキャメロンはオークションなどの個人売買は非推奨です。
・形状はNewportですが、スコッティキャメロン以外のメーカーもあるのでご注意ください。
ブルックス・ケプカ
全米プロゴルフ選手権2019では、史上5人目の完全優勝と大会2連覇を果たし、現在世界ランキング1位のブルックス・ケプカ。
次のメジャー大会は、6月に行われるメジャー第3戦「全米オープン」になり、3連覇を目指すケプカは優勝候補筆頭の注目選手です。
PHOTO:www.golf.com