ウエッジは「消耗品」と言われるほど、使用頻度が高いクラブです。
ウエッジの大事な役割、”スピン性能” ”打感” ”距離感”が合っているかどうか?が “チェンジ”の見極めポイントになります。
見極めがついたら「さぁ、どうするか?」と、新しい物を選ぶ時間もゴルフの楽しさ。そして”最終候補の決め手”に「恥ずかしくないウエッジ選び③」として、2015年主要メーカーのウエッジ比較をお届け。
“激スピン”で評判のウエッジをどうセッテイングしていくか?この辺を考えながら読んでいただくと楽しいと思います。
人気メーカー ナイキvsキャロウェイ
キャロウェイのウエッジは、クラブデザイナー”ロジャー・クリーブランド”氏が手掛けています。”激スピン” Mack Daddyシリーズをツアーで使用するプロも多いです。
ナイキの新製品「エンゲージ ウェッジ」は、ロリー・マキロイはじめ世界のナイキ契約プロからのフィードバックにより誕生。ロリー・マキロイ、タイガーウッズは「デュアルソール」を現在使用中。
キャロウェイ MD3 MILLED
MD3 MILLED | |
ヘッド素材 | 軟鉄 |
カラー | クロムメッキ マットブラック |
発売日 | 2015/9/18 |
”激スピン”で評判のMack Daddyシリーズ。フィル・ミケルソンがスピン性能の高さに驚き「Mack Daddy(マック ダディ:すごい!)」と思わず叫んだことが製品名の由来。 |
ヘッドデザイン
フェースはトゥ側をやや高く、リーディングウェッジはセミストレートなデザイン。ツアープレーヤーのフィードバックを形にしたヘッドデザイン。
4ホールバックフェース
背面の4ホールが、やや高めの重心を生み出しバックスピン性能を向上。特に深いラフからのショットで威力を発揮。
レーザーミルドマイクログルーブ
スコアラインとスコアラインの間にレーザーエッチングを施し、相乗効果でスピン性能を向上。
・DG-S200
・N.S. PRO 950GH (S)
・N.S. PRO MODUS3 TOUR 120 (S)
ナイキ エンゲージ ウェッジ
エンゲージ ウェッジ | |
ヘッド素材 | 軟鉄 |
カラー | ノンメッキ |
発売日 | 2015/7/1 |
「クラブと芝」「クラブフェースとゴルフボール」「アスリートとゴルフクラブ」3つの相互が作用するエンゲージ“連動する”。ことを名前の由来にしています。 |
ノンメッキ仕様
ナイキアスリートの約98%が使用のノンメッキフィニッシュ。サビやすいですが、光の反射を防ぎスピン性能を向上させます。
モダンマッスル
重心をフェイスセンターに配置し効率よくエネルギーをボールに伝えます。ヘッドの安定性を向上させソリッドな打感。
X3Xミドルグルーブ
従来よりさらに細かいX3Xグルーブは、全てのコンディションからしっかりとしたコントロールとスピン性能を発揮。
・DG-S200
・N.S. PRO 950GH (S)
ソール形状はどちらも3種類
キャロウェイ MD3 MILLED
Sグラインド
スクエアに構えて打ちやすい。
・スクエアに打つアプローチ向き。
Cグラインド
スクエア、オープンに構えやすい。
・多彩なアプローチが可能。
Wグラインド
ワイドソール
・多彩なアプローチが可能。
・バンカーや深いラフ
ナイキ エンゲージ ウェッジ
スクエアソール
スクエアに構えて打ちやすい。
・どんなライからでも万能。
デュアルソール
スクエア、オープンに構えやすい。
・多彩なアプローチが可能。
トゥスウィープソール
ヒールは薄くトゥは広め
・ラフとバンカーが苦手な人
・開いて打ちやすい。
キャロウェイ MD3 MILLED |
ナイキ エンゲージ ウェッジ |
||
46-08 | S-GRIND | ||
48-08 | S-GRIND | ||
50-10 | S-GRIND | 50-11 | スクエアソール |
52-10 | S-GRIND | 52-11 | スクエアソール |
54-10 | S-GRIND | 54-09 | スクエアソール トゥスウィープソール |
54-12 | W-GRIND | ||
56-10 | S-GRIND C-GRIND |
56-09 | スクエアソール トゥスウィープソール |
56-12 | W-GRIND | ||
58-08 | C-GRIND | ||
58-09 | S-GRIND | 58-09 | スクエアソール トゥスウィープソール |
58-11 | W-GRIND | 58-13 | デュアルソール |
60-08 | C-GRIND | ||
60-09 | S-GRIND | 60-09 | スクエアソール トゥスウィープソール |
60-11 | W-GRIND | 60-13 | デュアルソール |
バランス | S200 46~52° D3 54~60° D4 |
バランス | S200 50~52° D4 54~60° D5 |
ロフトとソールが細かく設定され選びやすいMD3。激スピンと柔らかい打感が特徴で、アプローチを優しくしたい人におすすめです。 | 54°からはバランスD5で重さを感じてしっかり打ちたい人におすすめです。打感はややソリッドで低いスピンボールが特徴的でした。 |
ナイキ:エンゲージ ウェッジ
参考セッテイング | |
2015年ロリー・マキロイ (PWは入れていません) |
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46° | VR フォージド |
54° | VR フォージド |
59° | デュアルソール(プロトタイプ) |
2015年マーベリック・マクニーリ | |
52° | スクエアソール |
56° | スクエアソール |
60° | デュアルソール |
日本仕様標準シャフト
・DG-S200
・N.S. PRO 950GH (S)
・N.S. PRO MODUS3 TOUR 120 (S)
ナイキ エンゲージ ウェッジ
日本仕様標準シャフト
・DG-S200
・N.S. PRO 950GH (S)
国内メーカー フォーティーンvsミズノ
「すべてのゴルファーにベストな14本を」社名”フォーティーン”に思いを込め1981年に設立。”クラブによって打てなかったボールが打てるようになるクラブ作り”がコンセプトで、”激スピン”のウエッジ作りも得意としています。
ミズノのクラブは、外観の美しさや打感などトップクラスの完成度が好評です。ミズノのクラフトマンの職人技は有名で、モノ作りにおいて徹底した人の感覚を大事にしてる職人系クラブは病みつきになります。
フォーティーン RM-21
RM-21 | |
ヘッド素材 | ニッケルクロムモリブデン鋼 |
カラー | クロムメッキ ノーメッキ黒染め |
発売日 | 2014/9/14 |
「リバースマッスル」設計と回転数の単位「R・P・M」に由来しています。 |
鍛造・ニッケルクロムモリブデン鋼
一般的な軟鉄素材よりも柔らかく、ニッケル、クロムモリブデンを含ませ、耐久性と高いスピン性能が特徴。
リバース・マッスル設計
ブレード上部に厚みをもたせヘッド上下の慣性モーメントを高め打点の上下のブレに強く飛距離とスピンを安定させてます。
新・台形スコアライン
一本一本ていねいに彫刻で入れ、精度の高いエッジを実現。雨の日やラフからのショットでも強いスピン性能を発揮。
・DG-WEDGE(S300相当)
・N.S. PRO 950GH (S)
ミズノ MP R5-L
MP R5-L | |
ヘッド素材 | 軟鉄 |
カラー | サテン&ミラー |
発売日 | 2015/6/5 |
ダウンブローに打つ。ルーク・ドナルド監修のツアーソール搭載。 |
クラフトマン監修
フェースとネックのつながりを凹ませスッキリさせた見た目と、開いた時にヒールから入れやすいイメージです。
逆テーパーブレード設計
バック部のトップ側にもウエイトを配分した設計。打点が上下方向にバラついても、安定した弾道を生み出します。
ロフト別スコアライン設計
番手別にスコアラインの幅と深さを変化させています。ショットバリエーションにマッチしたスピンコントロールが可能。
・DG-S200
フォーティーンはソール形状3種類。 ミズノは打ち方でモデルを選択。
フォーティーン RM-21
スクエアシェイプ
スクエアに構えて打ちやすい。
・スクエアに打つアプローチ向き。
テーパシェイプ
スクエア、オープンに構えやすい。
・多彩なアプローチが可能。
ワイドソール
ワイドソール
・多彩なアプローチが可能。
・バンカーや深いラフ
ミズノ MP-R5-L/MP-R5-W
ダウンブローはMP-R5-L
ソール角を大きく丸みを持たせることにより打ち込んでもスムーズに振り抜けます。
レベルブローはMP-R5-W
ソール角を抑えソール幅をワイドにすることでソールが滑りやすく振りぬけがよいです。
フォーティーン RM-21 |
ミズノ MP-R5-L |
||
42-06 | スクエアシェイプ | ||
45-07 | スクエアシェイプ | ||
48-08 | テーパシェイプ | ||
50-05 | MP-R5-W | ||
50-10 | テーパシェイプ | 50-06 | MP-R5-L |
52-05 | MP-R5-W | ||
52-10 | テーパシェイプ | 52-07 | MP-R5-L |
54-10 | テーパシェイプ | ||
56-05 | MP-R5-W | ||
56-08 | ワイドソール | ||
56-12 | テーパシェイプ | 56-13 | MP-R5-L |
58-05 | MP-R5-W | ||
58-08 | ワイドソール | 58-10 | MP-R5-L |
58-12 | テーパシェイプ | ||
60-08 | ワイドソール | ||
バランス | DG-WEDGE 42~48° D1.5 50~54° D2 56~60° D3 |
バランス | S200 全て D3 |
ロフトが42°から設定されているので、アイアンからのバランスと合えば、PWを抜いてウエッジを入れやすいセッテイングが組めます。 | ダウンブローは”L”、レベルブローは”W”と打ち方によりタイプを選べます。アプローチは”W”バンカー用は”L”などで組むのもシブいです。 |
ミズノ:ウエッジ
フォーティーン RM-21
日本仕様標準シャフト
・DG-WEDGE(S300相当)
・N.S. PRO 950GH (S)
※2016/4 新製品RM-22発売。
ミズノ MP-R5-L/MP-R5-W
日本仕様標準シャフト
・DG-S200
売り上げ第1位 クリーブランドは自社対決
売り上げが好調の588 RTX 2.0ですが、さらに勢いを増して売れてるウエッジが同社の588 RTX 2.0プレシジョン。プレシジョンは松山英樹プロ監修と通常モデルより「外観の高級感」が評判のようです。
588 RTX 2.0
588 RTX 2.0 | |
ヘッド素材 | 軟鉄 |
カラー | ・ツアーサテン ・ツアーブラック |
発売日 | 2014/10/01 |
PGAツアープレーヤーの声を取り入れた588 RTX 2.0。 |
(1)ヘッドに向かってネックが細くなりくぼんだ形状は開いて構えやすいです。
(2)構えやすい丸みのあるリーディングエッジ。
(3)トップラインの頂点がややトゥ寄りで、フェースを開閉しやすくしています。
標準シャフト
・DG-S200
・NSプロ950GH
588 RTX 2.0プレシジョン
588 RTX 2.0プレシジョン | |
ヘッド素材 | 軟鉄 |
カラー | ・サテンミラー |
発売日 | 2015/02 |
松山英樹プロ監修。やや小ぶりのこだわりウエッジ。 |
(1)ヒール部の高さを抑え、開きやすさを追求した松山プロオリジナル形状。
(2)トウ下部を逃がしカットショットのイメージを出しやすくしました。
(3)トップラインをストレートでシャープになり構えやすくしています。
標準シャフト
・DG-S200
・NSプロ950GH
レーザーミーリングと機械加工により、ルール規制内でフェース表面の粗さレベルを向上。どちらもウエットな条件下でもスピン性能に優れ従来比14%アップさせています。
3種類のソール形状が選べる588 RTX 2.0
588 RTX 2.0
スイングタイプ
・レベルブロー
コンディション
・硬めの地面やバンカー
588 RTX 2.0
588 RTX 2.0プレシジョン
スイングタイプ
・ややダウンブロー
コンディション
・やや柔らかめの地面やバンカー
588 RTX 2.0
スイングタイプ
・ダウンブロー
コンディション
・柔らかめの地面やバンカー
588 RTX 2.0/プレシジョン ロフト表 | ||
588 RTX 2.0 | 588 RTX 2.0プレシジョン | |
48-08STD | ● | ● |
50-10STD | ● | ● |
52-10STD | ● | ● |
54-10STD | ● | ● |
56-08LOW | ● | |
56-12STD | ● | ● |
56-14HIGH | ● | |
58-06LOW | ● | |
58-10STD | ● | ● |
58-12HIGH | ● | |
60-10STD | ● | ● |
バランス | S200 48° D2 50~52° D3 54~60° D4 |
S200 48° D2 50~52° D3 54~60° D4 |
重量目安 | 52°-466g | 52°-466g |
丸みのある形状でミスの許容範囲が広く選びやすいのは「588 RTX 2.0」 | やや小ぶりでシャープな形状とダウンブローなら「588 RTX 2.0プレシジョン」 |
参考セッテイング | |
2015年Sh.ローリー (PWを入れていません。) |
|
48-08STD | 588 RTX 2.0 |
52-10STD | 588 RTX 2.0 |
56-08LOW | 588 RTX 2.0 |
58-06LOW | 588 RTX 2.0 |
2015年松山英樹 | |
50-10STD | 588 RTX 2.0プレシジョン |
56-12STD | 588 RTX 2.0プレシジョン |
60-10STD | 588 RTX 2.0プレシジョン |
クリーブランド
588 RTX 2.0/588 RTX 2.0プレシジョン
日本仕様標準シャフト
・DG-S200
・NSプロ950GH
ツアー使用率NO1 タイトリストは自社対決
ウエッジの巨匠”ボブ・ボーケイ”氏の削るウエッジは、世界でも日本でもツアー使用率NO1。とくにSM5は、ムダのない小ぶりなヘッドデザイン、スイング時のフィーリングや柔らかい打感などが好評です。
ボーケイ・デザイン SM5
SM5 | |
ヘッド素材 | 軟鉄 |
ヘッド製法 | 鋳造 |
カラー | ・ツアークローム ・ゴールドニッケル |
発売日 | 2014/02/03 |
世界中のトッププロからのニーズによって誕生したSM5。PGAツアーでの使用率NO1。 |
小ぶりなヘッド形状
短めのブレードにトゥ側からのトップライン、ネックにかけて丸みを持たせた形状。
溝形状
46°~54°は狭く深く、56°~62°は深く改良。
・DG-S200
・NSプロ950GH
ボーケイ・デザイン コールド・フォージド
コールド・フォージド | |
ヘッド素材 | 軟鉄 |
ヘッド製法 | 冷間鍛造 |
カラー | ・サテン仕上げ ・ブラックPVD |
発売日 | 2015/02/02 |
日本のツアープロからのニーズに応えて製作した日本オリジナルの軟鉄鍛造モデル。 |
様々な入射角に対応
様々な入射角に対応するプレウォーンリーディングエッジを採用。
溝形状
48°~54°は狭く深く、56°~60°は深く改良。
・DG-S200
・NSプロ950GH
・NSプロモーダス3ツアー120
大きな違いはSM5が「高周波熱処理加工」により溝の耐久性が高く、強いダウンブローで打つ人に向いてます。コールド・フォージドは、様々なタイプの打ち方にあいます。
ソールバリエーションが豊富なタイトリスト
SM5
コールド・フォージド
スクエアに構えて打ちやすい。
・スクエアに打つアプローチ向き。
SM5
ややオープンに構えやすい。
・多彩なアプローチが可能。
・バンカーや深いラフ◎
SM5
コールド・フォージド
スクエア、オープンに構えやすい。
・多彩なアプローチが可能。
・バンカーや深いラフ◎
SM5
オープンに構えやすい。
・ロブショットに優位。
・薄いフェアウェイ。
SM5
コールド・フォージド
ソール幅が広くバンカー向き。
・深いラフ。
・薄いフェアウェイ。
SM5/コールド・フォージド ロフト表 | ||
SM5 | コールド・フォージド | |
46-08F | ● | |
48-08F | ● | ● |
50-08F | ● | |
50-12F | ● | |
52-10F | ● | |
52-12F | ● | |
54-10M | ● | ● |
56-10S | ● | |
56-10M | ● | ● |
56-14F | ● | ● |
58-07S | ● | |
58-08M | ● | ● |
58-11K | ● | |
58-12K | ● | |
60-08M | ● | |
60-11K | ● | ● |
62-08T | ● | |
バランス | S200 46~52° D3 54~62° D5 |
S200 48~52° D2 54~60° D3 |
重量目安 | 52°-465g | 52°-463g |
歴代ボーケイシリーズの中でも”やさしいモデル”。重さを感じてしっかり打つなら「SM5」 | SM5が重いと感じた人は「コールド・フォージド」はじめてのウエッジにもおすすめです。 |
参考セッテイング | |
2015年アダム・スコット (PWを入れていません。) |
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48-06F | SM5(国内未発売) |
54-10S | SM5 |
60 K | Vokey TVD |
2015年ジョーダン・スピース (PWを入れていません。) |
|
46-08F | SM5 |
52-08F | SM5(国内未発売) |
56-10S | SM5 |
60-04L | SM5(国内未発売) |
2015年ジャスティン・トーマス (PWを入れていません。) |
|
46-10F | SM5(国内未発売) |
52-12F | SM5 |
56-14F | SM5 |
60K | Vokey TVD |
タイトリスト
SM5
日本仕様標準シャフト
・DG-S200
・NSプロ950GH
コールド・フォージド
日本仕様標準シャフト
・DG-S200
・NSプロ950GH
・NSプロモーダス3ツアー120
※2016/3 SM6発売。
激スピンをものにしよう!
5年前のウエッジと最近のウエッジでは、あきらかにスピン性能は違います。
せっかく新しいウエッジに替えたのに「あんまりスピンがかからないな?」と感じた人は、練習法として、ボールを右足寄りに置きハンドファーストに構え、10~15yの短い距離を50cmくらい小さく振り上げ、ダウンブローで”ビシッ”上から強く打ち込むと、スピンのかかりが強くなり”スピン性能”を体感しやすいです。
ウエッジは、練習量と成果が分かりやすいので、激スピンをものにしてスコアアップを目指しましょうー。