前回は、初心者さんがゴルフを始めるにあたり、どんなメーカーがあるのか?最初はどのクラブをそろえるべきか?などを、ざっくりご紹介させていただきました。
早くクラブを揃えてゴルフをはじめたい気持ちもありますが、初心者さんがはじめてのゴルフクラブ購入で多い失敗が、「とりあえずドライバー買ってみた」というケースです。
上記のケースで購入した方は、少しスイングを覚えてくると「軽すぎた/重すぎた」、「アイアンと振り心地が合わない」など、再度選び直しをしてる方が多く居らっしゃるので、余計な出費と選び直しの時間を削減するためにも、今回はレベル2として、ざっくりとしっかり選ぶ『ドライバー選びはここを見よう!初心者さん編』をお届けします。
ドライバー ヘッドのチェックポイント
ゴルフクラブの中で、いちばん重量が軽く長い1W=ドライバーは、速く振ることができボールを一番飛ばせるクラブです。
初心者さんにゴルフ場で爽快なショットを打っていただくためにも、まずはヘッドのチェックポイントをみていきましょう。
ロフト角とは?
シャフトの垂線とフェース面の作る角度。実際はモデルによりロフト角が異なり、表示されているロフトはあくまでも目安になります。スピン量やボール初速以外にも、ロフトが大きいモデルの方が右方向のミスに強く、小さいと左方向のミスに強い傾向があります。
単純に小さいロフト角の方がスピン量は少なくなり飛びますが、ボール初速がないと十分な揚力を得られず、球がドロップして飛ばなくなってしまいます。
ロフト角が大きい方が、ボールのつかまりもよくやさしさが向上します。男性ならロフト「10.5°~12°」、力に自信がない男性や女性でしたら「11.5°~13°」辺りを目安に選ぶのがおすすめです。
フェース角とは?
むずかしいヘッドは「オープンフェース」が多いので、フェースの向きをチェックしておきましょう。
ざっくりフェース向きの特徴 | ||
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フェース角はカタログなどにあまり載ってないスペックですが、ヘッドを”ポンッ”と地面に置いた時、フェースが右を向くか?左を向くか?で確認したり、メーカーのホームページなどから、画像でざっくり確認することもできます。
フックフェースのヘッドを使って、左方向に飛ぶことが多くなったら、次はスクエアフェースの買い替えも検討してみましょう。
投影面積とは?
構えた時にヘッドが小さく見えるか?大きく見えるか?を、「投影面積小さい」「投影面積大きい」と表現します。
一般的にヘッドの厚みで投影面積が異なり、やや薄いヘッドをシャロータイプと呼び投影面積が大きく、厚みのあるヘッドをディープタイプと呼び投影面積が小さくなっています。
現在主流のヘッドサイズは460ccが多く、同じヘッドサイズでも、ちょっとしたヘッドの見え方もチェックしておきましょう。
・ロフト角をチェック。
・フェースの向きをチェック。
・弾道調整機能が要る要らないをチェック。
・投影面積をチェック。
ドライバー シャフトのチェックポイント
スイングで生まれたエネルギーを効率的にボールへ伝え、ヘッドの性能を最大限に引き出し、正確にボールを飛ばすための重要パーツです。
同じように見えて、長さや重量、しなるポイントなど、各シャフトに特徴があり自分がタイミングよく振れるシャフトを選べるか?がポイントです。
純正シャフトとカスタムシャフトとは?
幅広い方が打ちやすいようにクラブメーカーが用意したシャフト。
特徴の異なるシャフトメーカーのシャフトから、自分に合うシャフトを選択して購入します。
あらかじめ用意されているシャフト以外にも、自分の好きなシャフトや長さを注文できる「メーカーカスタム」もあります。
フレックスとは?
フレックス 硬さの目安 | |
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女性向けの柔らかいフレックス。 | |
女性向けで「L」よりも少し重く硬め。 | |
女性は重く硬めに感じます。男性はやや軽くしなりを感じやすい。 | |
「R」よりも少し重くやや硬め。 | |
「SR」よりも少し重く硬め。 | |
「S」よりも少し重くハード目な硬さ。 |
フレックスが柔らかくなるほど、クラブ重量とシャフト重量も軽くなってきます。
フレックス(硬さ)には基準がないのでムズカシイ部分もあります。
初心者さんがしばらく練習して、左方向への弾道や明らかに高すぎる弾道が多い時は、”柔らかすぎる”シャフトを使用している傾向が多く、右方向への弾道や低弾道で飛距離が出ない時は、”硬すぎる”シャフトを使用している傾向があります。
パワーのある方は、アスリート向けヘッドに装着されている純正シャフトの方が硬めの設定なので、ヘッドのタイプなどもチェックしながら選んでみましょう。
クラブ重量とシャフト重量とは?
初心者さんは、現在のヘッドスピードをまだつかめていない方も多いので、自分の握力からフレックスとシャフト重量を選ぶ目安にしてみるのもおすすめです。
シャフト重量とフレックスの目安 | |||
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一般的な体力の女性におすすめです。 | |||
効率的にスイングができて、少し力のある女性向け。 | |||
女性でしっかりスイングできる方。一般的な体力の男性におすすめです。 | |||
スポーツ経験があり、平均的な身長/体重の男性におすすめです。 | |||
スポーツ経験者で体力に自信があり、上昇志向の強い方におすすめです。 | |||
パワーがある方におすすめです。純正シャフトにはほぼ設定がないので、メーカーにオーダーするのが一般的です。 |
トルクとは?
スイング中ゴルクラブの動きは、ダウンスイングの途中まで時計回りにねじれ、インパクトに向けねじれた反動が反時計回りにもどる動きをします。
ねじれる力の強さを「トルク」と呼び、ざっくり高トルクはボールのつかまりが良く安定して飛ばせ、低トルクはヘッドの動きを操作しやすく球筋を打ち分けやすい特徴があります。
バランスとは?
クラブの総重量に対してヘッド重量の比率を示した数値で、振り心地(ヘッドの重みを感じる度合い)に影響があります。総重量が全く同じゴルフクラブでも、「ヘッドが重い/軽い」「グリップが重い/軽い」でバランスは変わり、総重量が違うクラブでも同じバランスのドライバーがあります。
ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンなど、長さと重さが違うクラブも「バランス」を近いスペックにしておくと、同じスイングで打ちやすい目安になります。
購入したクラブを、「もう少しヘッドに重量感がほしい」と感じた時は、軽いグリップに替えてみたり、ヘッドの裏に鉛を貼ったりして、振り心地を変えることもできます。
キックポイントとは?
”調子”とも呼び、シャフトのしなるポイントで、スウィングのタイミングの取りやすさやボールのつかまりに影響を及ぼします。
「キックポイント」は、シャフトのしなりやすいポイントを表記しているだけなので、同じ「中調子」でもシャフトの素材や厚みが異なれば、”しなり”方も変ってきます。
・純正シャフトか?カスタムシャフトか?をチェック。
・振りやすいクラブ総重量をチェック。
・シャフト重量とフレックス(硬さ)をチェック。
・キックポイントをチェック。上達に応じて切り返しで自分に合う手元の硬さを見つけましょう。
ドライバーのラインナップ
メーカーからのラインナップでは、女性用の「レディース」、男性「シニア/アベレージ」モデル、男性「アスリートモデル」モデルで分かれています。
近年、ほとんどのメーカーの男性「アスリートモデル」モデルは、やさしい傾向のヘッドと、むずかしい傾向のヘッドで枝分かれしているので、購入前にヘッドの特徴をチェックしておきましょう。
ゴルフクラブは自分に”合う””合わない”が多いので、これから試行錯誤する部分も多いと思いますが、ゴルフクラブの事が少しづつ分かってくると、スイングの深い部分も見えてくるので、よりゴルフが楽しくなってくると思います。
今後のゴルフクラブの揃え方
シャフトの種類や重量は、上級者も試行錯誤するむずかしいカテゴリーです。軽いシャフトは速く振れますがスイングが崩れやすく、重いシャフトは安定感がでますが振りづらい面など、それぞれデメリットもあります。
ドライバーのシャフト重量を絞る時、ヘッドスピードが分からない方は、体重-10=ドライバーのシャフト重量で、ざっくり絞り込んでみるのもおすすめです。
例 体重60kg - 10 =50g台のシャフト
ドライバー以外にもいろいろな種類のクラブをそろえますが、クラブが短くなるほど重くなり、トータルで振り心地が揃ってるゴルフセットが理想的で、自分に合いそうな各クラブの「シャフト重量」をチェックしながらクラブセッテイングを組むと、覚えたスイングもより活きてきます。
ざっくりと「はじめてのドライバー選び」をご紹介させていただきましたが、「ヘッドのタイプ」「クラブの総重量」「シャフト重量」「シャフトのキックポイント」を、最低限チェックしておきましょう。
各メーカーのH.Pにも大きく記載されていますが、ゴルフ用品は”パチ物”が多いカテゴリーなので、なるべく個人売買のサイト(出品者も偽物と気づかず出品してるケースも多いです)は使わない方が賢明です。