飛距離とコントロール性能を両立したアメリカ発のシャフト『 VENTUS (ベンタス) 』。
PGAツアー使用率No1を奪取すべく、トッププロの要求に応えるシャフトの開発がスタートされ、日本では2020年に「 BLUE 」、21年「 BLACK 」、22年には『 TR “Tour Rated”(ツアーにおける評価)』シリーズが追加され、3月に「 TR BLUE 」、23年3月「 TR RED 」、「 TR BLACK 」、24年4月「24VENTUS BLUE」、9月に「24VENTUS RED」、「24VENTUS BLACK」の8モデルが国内正規品としてラインナップされてます。
フジクラ VENTUS (ベンタス)

飛距離とコントロール性能を両立したアメリカ発のシャフト。
ツアープレイヤーの厳しい要求に応えるために生まれたVENTUS。飛距離性能とコントロール性能を高い次元で具現化しました。フジクラシャフトより一部抜粋
VENTUSシャフト使用プロ 2022年度 世界ランキング上位
スコッティ・シェフラー | ヘッド:テーラーメイド ステルス Plus (8°@7.5°) シャフト:Ventus Black 7-X |
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ロリー・マキロイ | ヘッド:テーラーメイド ステルス Plus (9°@7.5°) シャフト:Ventus Black 6-X |
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キャメロン・スミス | ヘッド:タイトリスト TS3 (10°) シャフト:Ventus Blue 6-X |
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ビクトル・ホブラン | ヘッド:PING G425 (9°) シャフト:Ventus Blue 6-X |
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サム・バーンズ | ヘッド:キャロウェイ ローグST◆◆◆ (10.5°@10.3°) シャフト:Ventus Blue 7-X |
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ジョーダン・スピース | ヘッド:タイトリスト TS3 (10°) シャフト:Ventus Blue TR 7-X |
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ビリー・ホーシェル | ヘッド:タイトリスト TS3 (8°) シャフト:Ventus Black 6-X |
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タイガーウッズ | ヘッド:テーラーメイド ステルス Plus (9°) シャフト:Ventus Black 6-X |
VENTUSシャフト使用プロ 2023年度 世界ランキング上位
スコッティ・シェフラー | ヘッド:ヘッド:テーラーメイド ステルス2 Plus (8°) シャフト:Ventus Black 7-X |
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ロリー・マキロイ | ヘッド:ヘッド:テーラーメイド ステルス2 Plus (9°) シャフト:Ventus TR Blue 6-X |
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キャメロン・スミス | ヘッド:タイトリスト TSR3 (10°) シャフト:Ventus TR Blue 6-X |
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ジョーダン・スピース | ヘッド:タイトリスト TSR3 (10°) シャフト:Ventus Black 6-X |
VENTUSシャフト使用プロ 2024年度 世界ランキング上位
スコッティ・シェフラー | ヘッド:テーラーメイド Qi10 (8°@8.25°) シャフト:Ventus Black 7-X(45インチ) |
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ロリー・マキロイ | ヘッド:テーラーメイド Qi10 (9°@8.25°) シャフト:Ventus Black 8-X(45インチ) |
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トミー・フリートウッド | ヘッド:テーラーメイド Qi10 LS (9度) シャフト:Ventus TR Blue 6-X |
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キーガン・ブラッドリー | ヘッド:ピン G430 LST (10.5度) シャフト:Ventus Black 6-X |
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ビリー・ホーシェル | ヘッド:タイトリスト GT3 (9°) シャフト:Ventus TR Black 6-X |
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セップ・ストラカ | ヘッド:キャロウェイ Aiスモーク♦♦♦ (9°) シャフト:24 Ventus BLUE 6-X |
※ランキングは2024/07現在。
※プロは頻繁にクラブ調整を行うため、実際使用するギアセッティングとは異なることがあります。
世界ランキング上位のプレーヤーが使用するフジクラ『 VENTUS 』シャフト。
PGAツアーのトッププロがシャフトに求めるニーズは、ティショットのフェアウェイキープ率アップ。ボールのバラつきを抑えツアープロのニーズに応えたのが「 VeloCore 」テクノロジーです。
VeloCoreテクノロジー

フルレングス超高弾性70tカーボンと、高弾性カーボンをバイアス層に蓄層することで、オフセンター時のヘッドのねじれを抑制し、優れたボールコントロール性能を実現。
フジクラシャフトより
『 VENTUS 』シリーズの特徴は、オフセンターヒット時に起こる先端側のねじれを制御する「 VeloCore Technology (ベロコア テクノロジー)」により、先端の動きを抑制しながら低トルク化させ、叩きにいってもスピンが増えすぎず、コントロール性能に優れボール初速が上がるシャフトとして開発されてます。

現在主流の大型高MOIヘッドは、ミスヒットした時にヘッドの挙動が大きく暴れるデメリットがありますが、「 VeloCore Technology 」により、シャフト先端の高い曲げ剛性がインパクト時に起こるオフセンターヒットのねじれを減らすことで、クラブヘッドのMOI(慣性モーメント)の安定化とボール初速の最大化を生み出しています。
純正VENTUSは非VeloCoreテクノロジー

VENTUS 弾道チャート

テスター3人(HS43m/s~48m/s ローハンデ)による、当サイトの試打基準で作成しています。
※シャフト重量60g台 フレックスSを使用。
VENTUS(2018)
VENTUS RED

「 VENTUS ブルー 」「 VENTUS ブラック 」より、手元部の剛性が一番高く、手元からフローするシャフト構造はスピード感を感じられ、シリーズの中で先調子の「 VENTUS レッド 」。「 VeloCore Technology 」を搭載した動きすぎない先端でしっかり叩け、つかまえやすく上がりやすい特徴の国内未発売モデルです。

VENTUS RED スペック
VENTUS RED 6-S 【弾き系】先調子

※VENTUS RED 8、VENTUS RED 9は先中調子。
VENTUS RED 6-Sの弾道イメージ
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使用ヘッド:SIM2

「VENTUS ブルー」「VENTUS ブラック」と同様にシャフト全体の剛性感が高く、特に手元側の硬さは『VENTUS レッド』が一番硬く、ブルー、ブラックと比較して、中間部から先端にかけスピード感のある加速をしながらフローし叩ける特徴のシャフトです。
スイング中の振り感は、グリップから中間部までは相当な硬さがあり、手元にしっかり負荷をかけてハーフェイダウンからインパクト付近に向かうと、先端側にほんの少し しなり戻り を感じ、適度なボールのつかまりからやや高めの打ち出し角へボールが飛び出し、数値上は ”2700回転” 辺りの中スピンで安定感のある弾道高さをキープしやすく、ストレートドロー系を軸に抜群の初速性能で魅力です。
先端側はビュンビュン走るシャフトではないので、つかまり過ぎたと思ってもそれほど大きなミスにはなりづらく、先調子のシャフトが好みだけど、つかまり過ぎのミスで方向性や飛距離ロスをしている方におすすめで、手元のタメをしっかりキープできて、インパクトの手前からビシッとシャフトをしなり戻すイメージの方は相性が良いと思います。
試打クラブ
ヘッド:テーラーメイド SIM2
※テスター3人の平均値
シャフト:VENTUS RED 5-S
試打なし
シャフト:VENTUS RED 6-S
H.S 43m/s 平均キャリー 241y
H.S 48m/s 平均キャリー 265y
・手元の剛性が高く先端がほんの少し動くシャフトが好み。
・手元のタメをしっかりキープできる方。
・切り返しでシャフトに強い負荷をかける方。
・先調子で暴れづらいシャフトを探してる方。
・シャープな振り抜きを求めたい。
・中調子/手元調子が好み。
・タメが小さくリリースが速めの方。
・弾道高さをおさえたい。
・先端側の走りが大きくしっかりボールをつかまえたい。
VENTUS BLUE

2020年2月13日に発売された『 VENTUS ブルー 』は、先端剛性が高く中間から手元側の剛性を抑えた中元調子で叩けるフィーリングに、先端の動きを抑制した「 VeloCore Technology 」で低トルク化され、叩きにいってもスピンが増えすぎず、ボール初速が上がる特徴のシャフトです。

VENTUS BLUE スペック
VENTUS BLUE 6-S 【粘り系】中元調子

VENTUS BLUE 6-Sの弾道イメージ
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使用ヘッド:SIM2

先端に少し動きを感じる「VENTUS レッド」と比べ、『VENTUS ブルー』は手元から中間の剛性は低く、先端剛性を高めシャフト全体のムダな動きを少なくした挙動です。
振り感では「 VENTUS レッド 」よりも切り返しで手元側がややしなり、ヘッドの返りがしっかりと伝わってくる印象があり、中間部はやや緩めでシャフトがほんの少し遅れてくる独特の粘り感は、自分でシャフトをコントロールし、タイミングよくしっかり叩いて打ちたい方におすすめのシャフトです。
先端剛性は高いですが、インパクト付近で先端の動きは感じられ、つかまりを抑えた中弾道のストレート系をベースにしたドロー~フェードと、持ち球を活かせる打ちやすい特徴です。インパクトゾーンではシャフト任せにせず、自分でインパクトのタイミングをコントロールできないと、弾道が上がりきらない面や右方向の軽いプッシュアウトのミスに繋がりやすい面もありましたが、強打しても左に大きく曲がるミスにはつながりづらい特徴です。
切り返しからハーフェイダウンにかけて、瞬間的な ”間” ができることでタイミングを取りやすく、良い意味でややマッタリしてる感じは、スチールシャフト「 DG-S200 」、「 MODUS TOUR120 」の振り感に似てるので、この系統のアイアンシャフトを使用している方とも相性は良いと思います。
打ち方の違いもありますが、体感的に H.S45m/s で「 6-S 」、H.S43m/s で「 5-S 」「 5-R 」辺りを目安に検討して頂けたら良い結果が出そうです。
試打クラブ テーラーメイド SIM2
※テスター3人の平均値
VENTUS BLUE 5-S
平均H.S 43m/s キャリー 238y
H.S 48m/s キャリー 265y
VENTUS BLUE 6-S
平均H.S 43m/s キャリー 231y
平均H.S 48m/s キャリー 268y

・ほどよいつかまりもあり左へのミスを減らしたい。
・手元から中間の剛性がやや低めのシャフトが好み。
・スイングテンポや切り返しがややゆっくりめの方。
・切り返しで ”間” が取れるシャフトが好み。
・インパクトのタイミングをコントロールできる方。
・手元の剛性感が高いシャフトが好み。→「VENTUS TR レッド」も検討。
・スピード感が出せもう少し剛性感がほしい。→「VENTUS ブラック」「VENTUS TR ブルー」も検討。
・しなり感がありタイミングを合わせやすいシャフトが好み。→「24VENTUS ブルー」も検討。
・現在、弾道に高さが出てない。→「VENTUS レッド」も検討。
VENTUS BLACK

2021年2月18日発売の『 VENTUS ブラック 』は、従来モデル「 VENTUS ブルー 」と先端剛性を同程度にとどめつつ、中間から手元までの剛性を高めることでよりしっかり叩け、スピン量を抑えながら低く力強い弾道とコントロール性能に優れた元調子シャフト。USモデルに「 50g 」台の設定はありませんが、国内モデルには設定されてます。

VENTUS BLACK スペック
VENTUS BLACK 6-S 【粘り系】元調子

VENTUS BLACK 6-Sの弾道イメージ
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使用ヘッド:SIM2

「VENTUS BLUE」より中間、手元の剛性を高めた元調子『 VENTUS ブラック 』。
振り感では、ハードヒッター向けのシャフトということもあり、しなりを感じづらいほど剛性が高い硬めの仕様で、切り返しで ”間” が取れた「VENTUS BLUE」と比べ、『 VENTUS ブラック 』はほんの少し手元がしなったかな?ぐらいのしなり感は、シャフトの動きが安定していてスイング中もヘッド位置が分かりやすい特徴に、インパクト手前でほんの少しだけ先端が動く感覚もあり、「 VENTUS ブルー 」よりもムダがなく、自分の出力をしっかりボールにぶつけられるパワフルな振り感です。
弾道高さが揃うストレート/フェード系の低中弾道がでやすく、手応えがあった時のショットはしっかり距離も出るので、打った感触の弾道イメージと結果が結びつきやすいシャフトですが、ミスはミスとして出るシビアさもあるので、中上級者の方やしっかりスイング作りをしたい上昇志向の方には良いシャフトに感じます。
切り返しからシャフトに強めの負荷をかけながら、クイックで鋭いスイングをするイメージの方で、パワフルで力強いインパクトを求めるタイプと相性が良く、オーバースペックでなければ ”つかまえやすい” 印象もあり、安定したストレートフェードで攻めたい方、「VENTUS ブルー 」では動き過ぎた方にもおすすめです。
参考程度になればですが、H.S48m/s で「 6-X 」はちょっとキツかった感じで、「 6-S 」では適度な手元の粘り以外は、ムダな動きをしないで叩ける打ち応えがあり、H.S43m/sの方に打ってもらうと「 5-S 」が振り抜きは良い印象ですが、切り返しで強い負荷をかけるタイプなので、重めの「 6-S 」の方がタイミングは取りやすいとの声もありました。
試打クラブ テーラーメイド SIM2
※テスター3人の平均値
VENTUS BLACK 5-S
平均H.S 43m/s キャリー 241y
平均H.S 48m/s キャリー 269y
VENTUS BLACK 6-S
平均H.S 43m/s キャリー 242y
平均H.S 48m/s キャリー 276y
VENTUS BLACK 6-X
平均H.S 48m/s キャリー 267y
・つかまりと弾道高さを抑えたい。
・切り返しでシャフトに負荷を掛けるタイプの方。
・スイングテンポが速めの方。
・トップからインパクトまで一気に叩いて打ちたい方。
・余計なしなりを感じるシャフトは好みでない。
・剛性感もあり手元のしなりも感じたい。→「24VENTUS ブラック」も検討。
・しっかり叩けるシャフトが好み。→「VENTUS TR ブラック」も検討。
・もう少しシャフトの動きを感じたい。→「VENTUS ブルー」も検討。
・「ブルー」と「ブラック」の中間辺りが好み。→「VENTUS TR ブルー」も検討。
・現在のヘッドで弾道が上がりづらい→「VENTUS TR」シリーズも検討。
VENTUS TR
『 Ventus TR 』は、初代「 Ventus 」に搭載されたテクノロジーをすべて採用し、最外層に開繊クロス材を使用することで、中間部のねじれ剛性を高め、全体のねじれをより高い精度で制御し、インパクト時の不快な振動が軽減されよりクリアな打感が特徴です。
VENTUS TR RED

日本未発売だった先中調子系「 VENTUS レッド 」が、2023年アップデートされ「 VENTUS TR レッド 」として日本に上陸。「走り感」や「暴れやすい」という従来の先中調子系のイメージから、粘るフィーリングや安定性を特徴とし、コントロール性と弾道の高さを求めるプレーヤーに向けたシャフトです。

VENTUS TR RED スペック
VENTUS TR RED 6-S 【粘り系】先中調子

VENTUS TR REDの弾道イメージ
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使用ヘッド:SIM2
シリーズの中では、前モデル「 VENTUS レッド 」同様にボールのつかまりを求めた設計で、手元の剛性は高いまま、中間部の剛性も高めることでより安定性が増し、インパクトでフェース面をスクエアに戻しやすく、ややつかまりも抑えられてます。
「 VENTUS レッド 」は、先端のスピード感がある加速に対して、「 VENTUS TR レッド 」は、スピード感を出しながらも、中間部はマイルドに粘る動きが加わり、自分のスイングスピードとシャフトの動きが同調しやすいタイミングの取りやすさに、安定感と適度な操作性が向上しています。
前作ゆずりの振り抜きやさすさと初速性能は引き継がれ、手元の剛性が高いシャフトを好む方で、スイングテンポが速めや、手元のタメをしっかりキープできる方と相性がよく、シャフトの挙動はスイングスキルで操作しながら、初速性能や弾道はシャフトに任せてスイングしたい方におすすめです。全体剛性が高く手元が固いシャフトはあまりないので、ハマる方はそそられるシャフトです。
一般的なカスタムシャフトの「 S 」よりもかなり硬めの部類に入るので、参考までに H.S43m/s で「 6-S 」はかなりシンドイ印象で、「 5-S 」だとフィーリングは良い感じもしましたが、タイミングの取りやすさを重視でしたら「 5-R 」でも良いかな?といった印象です。
試打クラブ テーラーメイド SIM2
※テスター3人の平均値
VENTUS TR RED 5-S
平均H.S 43m/s キャリー 244y
平均H.S 48m/s キャリー 269y
VENTUS TR RED 6-S
平均H.S 43m/s キャリー 240y
平均H.S 48m/s キャリー 274y
・リストターンの意識が強い方。
・シャフトの剛性感が高く、手元の剛性も高いシャフトが好み。
・スイングテンポが速めでタメをしっかりキープできる方。
・先端がボールをとらえ、しっかり叩いてつかまえられる方。
・VENTUS REDよりしなり感がほしい方。
・先端のしなりがもう少しほしい。
・弾道の高さを求めたい。→「VENTUS レッド」も検討。
・手元のしなりを感じたい。→「VENTUS TR ブルー」も検討。
・もう少しシャフトの動きを感じたい。→「24 VENTUS レッド」も検討。
・ボールのつかまりを抑えたい。→「24 VENTUS ブルー」も検討。
VENTUS TR BLUE

「 VENTUS ブルー 」「 VENTUS ブラック 」の叩けるフィーリングに、「 ブルー 」よりも手元と中間部の剛性を高く、「 ブラック 」よりも手元、中間部の剛性を抑えて設計。最外層に独自の開繊クロス材を採用し、中間層の捩じれと曲げ剛性がアップさせ安定性をより高めている特徴です。

VENTUS TR BLUE スペック
VENTUS TR BLUE 6-S 【粘り系】中元調子

VENTUS TR BLUEの弾道イメージ
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使用ヘッド:SIM2
やさしさの基準:純正シャフトと比較した場合。

ツアープロからのフィードバックにより、「 VENTUS ブルー 」と比較して「 VENTUS TR ブルー 」は中間剛性のねじれ剛性を 10% 向上。これまで振り心地は「 VENTUS ブルー 」が好きだけど、ちょっと物足りないな?という方は「 VENTUS ブラック 」を選択する傾向もありましたが、「 VENTUS ブルー 」に近い振り心地で、剛性感は「 VENTUS ブラック 」を掛け合わせたイメージのシャフトが「 VENTUS TR ブルー 」の位置づけに近いと思います。
「 VENTUS ブルー 」としなり感は似ている感じはありますが、手元側~中間部のしなり量は多めに感じながらも全体の剛性が高まったことで、より操作性と安定性を重視したしっかりとしたフィーリングが加わり、インパクトに向けてパワーを集めやすく、より低スピンで方向性が安定した弾道を打ちやすくなっています。負荷をかけた際にしっかりと反応し、しなり過ぎないためシャープに振り抜きたいイメージの方は扱いやすいシャフトです。
つかまりは「 VENTUS BLUE 」より弱く、左へのミスを減らしたい方や、低スピンなため飛距離効率も高く、ラウンド時の安定性をより高めたい方におすすめです。
試打クラブ テーラーメイド SIM2
VENTUS TR BLUE 5-S
※テスター3人の平均値
平均H.S 43m/s キャリー 240y
平均H.S 48m/s キャリー 265y
VENTUS TR BLUE 6-S
平均H.S 43m/s キャリー 238y
平均H.S 48m/s キャリー 272y
・VENTUS ブルー手元側~中間のしなり感がほしい方。
・ダウンスイングで少し粘るフィーリングがほしい方。
・スピード感がでてシャープに振り抜けるシャフトが好み。
・フェード系で安定感を高めたい方。
・VENTUS ブルーよりつかまりと弾道高さを抑えたい。
・切り返しで強い負荷をかける。→「VENTUS TR ブラック」も検討。
・弾道の高さを求めたい。→「24 VENTUS ブルー」も検討。
・もう少しシャフトの動きを感じたい。→「24 VENTUS ブルー」も検討。
・剛性感が高くタイミングが取りやすいシャフトが好み。→「24 VENTUS ブラック」も検討。
VENTUS TR BLACK

数値上は、前モデル「 VENTUS ブラック 」よりもハードなスペックに設計され、最外層に独自の開繊クロス材を採用( SPREAD TOW FABRIC )し、中間部の捩じれと曲げ剛性をアップ。より振りやすく、より安定感のある元調子系シャフト。

VENTUS TR BLACK スペック
VENTUS TR BLACK 6-S 【粘り系】元調子

VENTUS TR BLACKの弾道イメージ
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使用ヘッド:SIM2

従来の「 VENTUSブラック 」をブラッシュアップしたモデルになり、中間部の捩れ剛性と曲げ剛性がさらに高められています。
振動数も「 VENTUS TR ブラック 」の方が高いですが振り感は異なり、違いはわずかですがダウンスイングで手元側~中間部上辺りが ほんの少し ”しなやか” に動く感覚から、剛性感が高まった先端部分でパワーを出して叩けるフィーリングがあり、切り返し時にシャフトに負荷をかけてスイングする「 VENTUS ブラック 」に対して、「 VENTUS TR ブラック 6-S 」は、切り返しでややゆったり負荷をかけながらスイングする傾向の方が、しなり感やタイミングを取りやすく、この辺のイメージの方が、力強いインパクトでしっかり叩きながらボールを押し出せるシャフトです。
「 VENTUS ブラック 」より、スピン量とつかまりは「 VENTUS TRブラック 」の方が抑えられてますが、逃したフェード系やつかまえるドローで打ってもねじれ(曲がり)が少なく、インパクト時のフィードバックも分かりやすいので、打つごとにボールの打ち出しを安定させやすい特徴です。
フレックス「 5-S 」は、硬い中にも「 6-S 」より手元側のしなりをより感じやすい振り感でやさしい印象があります。「 VENTUS TR ブルー 」も同じように 50g台 と 60g台 の振り心地の差が大きいと感じたので、ドライバーは「 5-S 」、フェアウェイウッドを「 6-S 」で組むと、同じシリーズでもフィーリングが異なるので、気になるようでしたら注意が必要かもしれません。
試打クラブ テーラーメイド SIM2
※テスター3人の平均値
VENTUS TR BLACK 5-S
平均H.S 43m/s キャリー 232y
平均H.S 48m/s キャリー 272y
VENTUS TR BLACK 6-S
平均H.S 43m/s キャリー 228y
平均H.S 48m/s キャリー 279y
・ボディーターンの意識が強い方。
・手元~中間はなめらかに先端は硬いシャフトが好み。
・切り返しでシャフトにあまり負荷を掛けない方。
・フェード系をベースに方向性を重視したい。
・スピン量と弾道高さを抑えたい。
・VENTUSブラックでタイミングが取りづらかった方。
・スイングテンポが速めの方。→「VENTUS ブラック」も検討。
・パワーを重視し、強い負荷をかけたい方。
・アッパー系のスイングの方。
・強いドローボールを狙うスタイルの方。
24 VENTUS

初代「 VENTUS 」シリーズの特性やフィーリングをベースに、これまでの「 VeloCore 」テクノロジーを進化させた『 VeloCore Plus 』テクノロジーになり、複数の高弾性素材をバイアス層に積層。オフセンターヒット時のヘッドの捻れを抑制し、フィーリング、安定性、スピードの向上に成功させたシャフトが「 24 VENTUS 」です。
VeloCore : シャフトのねじれを抑え、安定性。
VeloCore Plus: さらに先端部の安定性を強化し、ボール初速アップと、より方向性が安定した弾道を実現。
フジクラさんのお話では、初代「 VENTUS 」シリーズの系譜になり、「 TR VENTUS 」の後継ではないそうです。
24 VENTUS RED

中元調子の「 24 VENTUS BLUE 」、元調子の「 24 VENTUS BLACK 」に対し、先中調子の『 24 VENTUS RED 』はシリーズの中で一番先端側の挙動を感じやすいモデルです。「 VENTUS 」シリーズに受け継がれている軌道の安定性や優れたボールコンタクト、フィーリングの良さを維持しながらも、先中調子ならではのボールのつかまりやすさと上がりやすさ、そして高い飛距離性能を実現しています。

24 VENTUS RED スペック
24 VENTUS RED 6-S 【粘り系】先中調子

24 VENTUS REDの弾道イメージ
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使用ヘッド:Qi10
”レッド” のモデル名に共通している ”手元剛性” の高さは「 24 ベンタス 」にも引き継がれ、シリーズの中でいちばん手元剛性の高い先中調子のシャフトになり、国内男子プロの使用も見られます。
振り感では、”ガチッ” と硬い手元部に、切り返しからハーフェイダウンにかけて、「 VENTUS レッド 」よりしなりを感じる幅が大きい ”粘り感” がタイミングを合わせやすく、「 VENTUS TR レッド 」よりマイルドさとスムーズに動く ”しなやかさ” があり、走るシャフトではありませんが振り抜きが良く、歴代レッドの中でも一番先調子感が強調された設計です。
タメをキープできるスイングテンポがゆっくりめの方におすすめで、特に 高MOI系 のヘッドでフェースが戻りきらずプシュアウトが多い方は、シャフトがボールを拾ってくれるので、この辺のミスも低減しやすいシャフトです。
「 24 VENTUS レッド 」は、これまでの ”レッド”シリーズよりも、だいぶ振りやすくタイミングを合わせやいシャフトになったことで、HS.40m/s辺りの方も扱いやすくなった印象があり、少し粘るイメージなら「 5-R 」、手元の硬さを活かしシャープな振り抜きなら「 5-S 」辺りがおすすめです。
試打クラブ テーラーメイド Qi10
※テスター3人の平均値
24 VENTUS RED 5-S
平均H.S 43m/s キャリー 239y
平均H.S 48m/s キャリー 269y
24 VENTUS RED 6-S
平均H.S 43m/s キャリー 231y
平均H.S 48m/s キャリー 278y
・リストターンの意識が強い方。
・シャフトの剛性感が高く、手元の剛性も高い叩けるシャフトが好み。
・タメが強くスイングテンポがゆっくりめの方。
・プッシュアウトが多い方。
・VENTUS レッド/TR レッド より、マイルドな動きが欲しい。
・中調子/元調子系が好みの方。
・スイングテンポが速めの方。
・カット軌道が強い方。
・つかまりと弾道高さを抑えたい方。
24 VENTUS BLUE

初代「 VENTUS BLUE 」の後継になる『 24 VENTUS BLUE 』は、初代のフィーリングをベースに、最新の VeloCore PLUS テクノロジーを搭載し、タイミングの取りやすさと安定感で叩けるバランス性能を実現しています。

24 VENTUS BLUE スペック
VENTUS 24 BLUE 6-S 【粘り系】元調子

24 VENTUS BLUEの弾道イメージ4-4-5
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使用ヘッド:Qi10

初代「 VENTUS ブルー 」は、シャフトのしなりを感じる部分が狭く、しなっているポイントが分かりやすいモデルでしたが、「 24 VENTUS ブルー 」はしなりを感じる部分が分散され広くなり、歴代 ”ブルー” の中で一番マイルドな動きを感じます。
振り感では、全体の剛性感を高めながらも初代「 VENTUS ブルー 」のフィーリングに似たしなり感がありますが、「 24 VENTUS ブルー 」は手元側のしなりがマイルドになり、切り返しから負荷をかけても急激な反応が少ないため、全体のスイングの流れがスムーズになりタイミングを取りやすく、統一感のあるスイングが作りやすいシャフトです。 先端側は ”ブルー系” の中でも「 24 VENTUS ブルー 」が一番硬く感じられ、手元側と先端側の ”硬さのギャップ” が振りやすいか?振りづらいか?が選ぶポイントになりそうですが、この ”硬さのギャップ” が自然なタメを作ってくれるので、「 VENTUSを使ってみたいけど、しならせられるか?」と思ってる方が居れば、ターゲットゾーンも広く扱いやすくなったので、高MOIヘッド でしっかり叩きたい方は試してみるのをおすすめします。
弾道は低スピンで中弾道のストレートフェードが出やすく、硬めの剛性感が引っ掛かりを抑えているので、初代「 VENTUS ブルー 」がちょっと頼りないと感じてた方は、シャフトに負荷をかけても、たわみや粘り感もちょうど良いスペックで、ヘッドの影響もあるかもしれませんが、オフセンターヒットにも強い仕上がりになっています。
22年発売の「 VENTUS TR ブルー」の方が手元は硬めで、大きめのしなりでスピード感のある中調子なので、ブルー系で探してる方は タイミング と スピード 感で選択してみると選びやすいと思います。「 5-S 」「 6-S 」と試打した感じでは、重量差によるタイミングの取りやすさも均一なので、ドライバー、フェアウェイウッドに重量違いで組んでも違和感はないと思います。
参考程度にですが、これまでの ”ブルー系” と比べ「 24 VENTUS ブルー 」はH.S 43m/s 辺りで「 5-S 」が振りやすさを感じ、試してはいませんが、H.S 40m/s弱の方でしたら「 5-R 」も充分扱える印象です。
試打クラブ テーラーメイド Qi10
※テスター3人の平均値
24 VENTUS BLUE 5-S
平均H.S 43m/s キャリー 239y
平均H.S 48m/s キャリー 267y
24 VENTUS BLUE 6-S
平均H.S 43m/s キャリー 242y
平均H.S 48m/s キャリー 274y
・スイングテンポがややゆっくりめの方。
・やや粘り感がありタイミングを合わせやすいシャフトが好み。
・高MOIヘッドを使用し、シャロー軌道が安定している方。
・引っかけを減らしたい方。
・VENTUS BLUE/TR BLUE より、マイルドな動きが欲しい。
・全体の剛性感が高く、スピード感を重視したい。
・シャフトにあまり負荷をかけられない方。
・シャフトにオートマチック性を求めたい方。
・高弾道のドローで飛距離を重視したい方。
24 VENTUS BLSCK

初代「 VENTUS ブラック 」の後継になる『 24 VENTUS ブラック 』は、初代のフィーリングをベースに、最新の「 VeloCore PLUS 」テクノロジーを搭載し、先端と手元の剛性を高め挙動を安定させ、ハードヒッターが左を怖がらずに球をコントロールでき、オフセンターヒットの許容性も高い特徴のシャフト。

24 VENTUS BLACK スペック
24 VENTUS BLACK 6-S 【粘り系】元調子

24 VENTUS BLACKの弾道イメージ
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使用ヘッド:Qi10

初代「 VENTUS ブラック 」と同じように、剛性感が高いシャフトですが、初代やTRに比べほんの少しグリップ下付近が緩い設計で、こちらも24ブルー同様にマイルドな仕上がりになっています。
振り感では、初代より手元から中間にかけてスムーズに硬くなる均一感があり、TRよりも切り返し時のしなりを感じられます。中間部~先端部にかけては剛性感は高いですが、滑らかな挙動と振り心地は、歴代ブラックの中でもハードさが薄くなった印象です。切り返しからのシャフトの動きもゆっくりめに動き、しっかりボディーターンで叩ける方はタイミングだけつかめれば ”楽なブラック” になった印象で、低打ち出し、低スピンの基本性能は変わらないので、歴代ブラックがハードだった方は特におすすめです。
初代「 VENTUS ブラック 」は、自分でしっかりシャフトに負荷をかけ、力をぶつける ”爆発力” が魅力的で、「 VENTUS TR ブラック 」は、剛性は初代より増してますが、手元下~中間部のしなる幅が初代よりも広いので、しなるフィーリングもありながらスピード感のある特徴から、「 24 VENTUS ブラック 」は、初代とTRの中間に位置づけられるようなフィーリングです。
参考程度にですが、H.S45~48m/s辺りで「 5-S 」は、振り抜きが良くスイングもしやすい面がありましたが、気を抜いてフェース面のコントロールができないと、ややチーピンのような弾道も多く、「 6-S 」の方がヘッドの軌道を作りやすく安定感はありました。つかまったドローやフェードなど、弾道操作も扱いやすいので、この辺のシャフトを使われる方はロースピン系のヘッドと合わせると、飛距離性能も期待できると思います。
試打クラブ テーラーメイド Qi10
※テスター3人の平均値
24 VENTUS BLACK 5-S
平均H.S 43m/s キャリー 239y
平均H.S 48m/s キャリー 269y
24 VENTUS BLACK 6-S
平均H.S 43m/s キャリー 231y
平均H.S 48m/s キャリー 270y
・ボディーターンの意識が強い方。
・切り返しでシャフトにあまり負荷をかけない方。
・シャフトの剛性が高く、切り返しでややしなり感が欲しい方。
・高MOIヘッドを使用し、インパクトでしっかり叩きたい方。
・VENTUSブラックでタイミングが取りづらかった方。
・リストターンの意識が強い方。
・スイングテンポが速めの方。
・つかまりと高弾道を求めたい方。
・初代BLACKがハマってた方。
VENTUSシリーズ 振動数

※当サイト調べ。 ※シャフトの性能ではなく、あくまでも硬さをみる一つの参考数値。数値が小さければ軟らかく、大きければ硬くなります。 ヘッド重量やグリップ重量でも変化します。 ※ドライバー用 純正シャフト の一般的な振動数は、50g台Sフレックス 240cpm前後。 |
世界のトップが使えるシャフト
PGAツアーのトッププロのフィードバックを基に開発されたシャフト「 VENTUS 」は、厳しいPGAツアーの環境でも、その性能を維持できる高い信頼性を持ち合わせ、フジクラが長年培ってきた技術と品質管理によって実現されています。
全てのラインナップに共通している「 先端剛性が硬く、しっかり叩ける」設計は、アマチュアゴルファーにも波及し、スイング中のブレを抑え、安定したショットを打てるシャフトとして認識されています。
「 VENTUS 」だけではなく、フジクラでは弾き系シャフトの「SPEEDER」など人気のシャフトがラインナップされてますので、自分のスイングスタイルや体格に合ったシャフトを見つけていただき、今日の OB を、次はバーディーに繋げてもらえればと思います。