前回の「はずかしくないシャフトの選び方 1 まずはおさえるアイアンシャフトの種類と違いの基礎知識」で、何となくアイアンのシャフトタイプを頭に入れたら、次は製品ごとのアイアンシャフトの特徴を暗記する時間です。
ムズカシイことはなしにして、明日から使える ざっくりゴルフネタ風 にご紹介。
まずは、日本市場におけるアイアンシャフトの2大巨頭です。
トゥルーテンパー社

米国で100年以上の歴史をもつシャフトメーカーの老舗トゥルーテンパー社。日本市場ではダイナミック・ゴールド「DG-S200」のシェアが高く、発売から40年以上経っても愛用者の多いキング・オブ・スチールシャフト。
日本シャフト社

横浜市金沢区に本社がある日本シャフト社。1959年(昭和34年)に設立された50年以上の歴史をもつ企業。アイアン用軽量スチールシャフト「N.S.PRO 950GH」は、発売から20年を迎え累計4.000万本を超えるヒット商品です。 主力のシャフトは日本シャフト駒ヶ根工場で製造される「Made in Japan」のシャフト。
これまで日本市場では、トゥルー・テンパー社「DG-S200」と、日本シャフト社「N.S.PRO 950GH」が、メーカー標準シャフトとして装着されてる商品が多く、世間のアマチュアゴルファーさんはスチールシャフトの使用率が高いことがうかがえます。
アイアンシャフト選び DG-S200とN.S.PRO 950GH
シャフトのスペックは、さまざまな数値から確認する方法がありますが、ざっくり「どんなスペックをおさえておけばよいのか?」を3つのポイントでご紹介。
参考シャフトとして「DG-S200」と「N.S.PRO 950GH」のスペックを見てみましょう。
メーカー | 製品名 | 重量(g) | フレックス | 調子 |
トゥルー・テンパー | DG-S200 | 129 | S | 元 |
日本シャフト | NS PRO 950GH | 98.0 | S | 中 |
「DG-S200」が129gで「N.S.PRO 950GH」が98.0g。Mサイズのたまご約5個分の違いになります。「DG-S200」「DG-S300」や「N.S.PRO 850」「N.S.PRO 950GH」など、数字が大きくなるとシャフト重量が重くなる表記が一般的で、シャフト重量やクラブ総重量を含め「やや重いかな?」と感じる重量感がおすすめです。
※カット前重量の参考数値。
フレックス=シャフトの硬さ。
どちらもSですが、フレックスには決まった基準はなく、メーカーや重量も違うので「DG-S200」と「N.S.PRO 950GH」では、同じ「フレックス S」でも硬さは別物になります。Sよりも軟らかいフレックスがRで、Sよりも硬いフレックスがXになります。
その日の自分の調子に左右されるかではなく、シャフトのしなりやすいポイントが”手元側”にあるか”真ん中”にあるかの違い。元調子は手元側(グリップ下付近)でしなりを感じやすく、先端側が硬いのでブレにくく弾道を低くおさえやすい特徴があります。
中調子は手元と先端が硬い設計のシャフトが多く、シャフト全体がしなるように感じ、幅広いゴルファーに合いやすく、元調子よりも中間から先端に動きがあるので、ボールが上がりやすい特徴があります。
アイアン用スチールシャフトだけではなく、ウッド系シャフトを選ぶ時にも、おさえておきたい3つのスペックです。ちょっとした重さやシャフトメーカーによるフレックスの違い、スイングが確立してくると”しなり”のポイントが感覚的に分かってきますので、より自分のスイングに合うシャフトを絞りこめるようになってきます。
DG-S200とNS PRO 950GHの特徴 | ||
---|---|---|
DG-S200 | NS PRO 950GH | |
重量感がある | 軽快に振れる | |
中高弾道 | 高弾道 | |
安定させたい | 飛ばしたい |
ざっくりこの辺が、スチールシャフトの王道ともいえる「DG-S200」と「N.S.PRO 950GH」の違いです。この2つのスチールシャフトが、これまで標準シャフトとして多く装着されていましたが、時代も変わりスチールシャフトの種類が増えたことにより、より自分のフィーリングに合うシャフト選びができるようになっています。
アイアンシャフト選び 標準装備に多いラインナップ
最近はメーカーさんのおかげで標準シャフトもラインナップが多くなり、アマゴルファーさんのシャフト選びも幅が広がっています。
主要スチールシャフト ラインナップ | |||
---|---|---|---|
トゥルーテンパー社 | |||
モデル | 重量(g) | フレックス | 調子 |
DG | 129 | S200 | 元 |
DG-120/105 | 120-118g 105-103g |
S200 | 元 元 |
DG-95/85 | 95-95g 85-87g |
S200 | 中元 中元 |
DG-120/95 VSS | 120-121g 95-96g |
S200 | 元 中元 |
DG-AMT | 105~129 | S200 | 元 |
AMT TOUR WHITE | 105~129 | S200 | 元 |
日本シャフト社 | |||
製品名 | 重量(g) | フレックス | 調子 |
N.S.PRO 950GH | 98.0 | S | 中 |
N.S.PRO 950 neo | 98.0 | S | 中 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR105 |
106.5 | S | 元 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR115 |
118.5 | S | 元 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR120 |
114 | S | 中元 |
N.S.PRO MODUS3 SYSTEM3 TOUR125 |
128.5 | S | 元 |
どれも似たような商品名なので、初心者の方は覚えづらいと思いますが、商品ごとの「重量」「フレックス」「調子」はおさえておきたいポイントです。
さらに、現在使用しているスチールシャフトから、より自分に合うシャフトを選ぶ目安として、シャフトの『振動数』から硬さを絞ってみるとより選びやすくなると思います。
主要スチールシャフトの振動数
一般的には、先調子と元調子が同じ数値の時、元調子の方が手元の剛性が高いので硬く感じます。
・手元側のしなりを感じやすい。
・切り返しで間を作りやすい。
・中調子系が多く弾道高さをだしやすい。
・コックがほどけやすい方と相性がよい。
・力みやすい方と相性がよい。
振動数の数値が小さいシャフトは、手元側のしなりを感じやすいので切り返しの間が作りやすく、コックがほどけやすい方や力みやすい方におすすめです。
・手元側のしなりはひかえめ。
・打点がブレづらい。
・元調子系が多く弾道高さをおさえる。
・コックをキープできる方と相性がよい。
数値を公表しているメーカーもあれば、していないメーカーもあるので、あくまでも大まかにシャフトの硬さを選ぶ目安になりますが、ご使用しているシャフトを替えたい時に、「重量」や「調子」と一緒に『振動数』なども知っておくとより絞りやすくなります。
例えば、「DG-S200は元調子なのに手元が硬い。」と感じてる方は、手元の『振動数』は硬いので、スイングやパワーに合ってない可能性もあります。
主要スチールシャフト 振動数の目安 | ||||
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トゥルーテンパー社 | ||||
モデル | 重量(g) | フレックス | 振動数 | 調子 |
DG | 129 | S200 | 338 | 元 |
DG-120/105 | 120-118g 105-103g |
S200 | 334 320 |
元 元 |
DG-95/85 | 95-95g 85-87g |
S200 | 294 290 |
中元 中元 |
DG-120/95 VSS | 120-121g 95-96g |
S200 | 334 294 |
元 中元 |
DG-AMT | 105~129 | S200 | 330 | 元 |
AMT TOUR WHITE | 105~129 | S200 | 330 | 元 |
日本シャフト社 | ||||
製品名 | 重量(g) | フレックス | 振動数 | 調子 |
N.S.PRO 950GH | 98.0 | S | 323 | 中 |
N.S.PRO 950 neo | 98.0 | S | 329 | 中 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR105 |
106.5 | S | 326 | 元 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR115 |
118.5 | S | 328 | 元 |
N.S.PRO MODUS3 TOUR120 |
114 | S | 318 | 中元 |
N.S.PRO MODUS3 SYSTEM3 TOUR125 |
128.5 | S | 340 | 元 |
『振動数』が大きい(硬め)からヘッドスピードが必要という訳ではないので、しっかりハンドファースト&ボディーターンで打てる方は、『振動数:硬め』でアイアンの精度をさらに高めてみるのもおすすめです。
軽量でかなり硬いシャフトなど、シャフトごとに特性も違うので、最終的には自分のフィーリングに合う『ベストシャフト』を絞っていきましょう。
・「DG-S200」「NS PRO 950GH」がスチールシャフトの代名詞。
・重量感、硬さ、調子など、振りやすいフィーリングを探る。
・より絞り込む方は、スイングとパワーに合う振動数も目安にできます。
・ほかにもラインナップが増えはじめ、スチールシャフトの選択肢が広がってます。
初心者の方はアイアンのシャフト選びで、「中調子」の方がやさしいと教わることが多いと思います。練習して「ボールをとらえる感覚」や「力の出し方」が分かってくると、弾道が左右に暴れだし「元調子」に替える人も多いので、「中調子」のシャフトで”グニャ”と先端がやわらかく感じた方は、シャフトを替える時期かもしれません。
アイアンシャフト選び 主要シャフトのフィーリング
アマゴルファーさんのシャフト選びは、ヘッドスピードだけで選ばず、自分のスイングに合う「重量」「調子(しなりのポイント)」や、振動数などを含めた、全体の振りやすいフィーリングを選んで、スイングの「調子」を上げていきたいところです。
トゥルー・テンパー社
Dynamic Gold S200
DG-S200 | |||||||
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![]() 振動数:335cpm |
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元調子 | |||||||
![]() |
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振り感 | |||||||
![]() |
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弾き感 | |||||||
推奨ヘッドスピード | |||||||
シャフト全体がしっかりした剛性の中に、適度な重量感と独特な手元の粘り感があり、先端で感じるソリッドな打感で正確な方向性をだしやすい『DG-S200』。ツアープロ供給品と全く同じロゴを施し、セット間重量公差を±0.5gに設定した「 ダイナミックゴールド ツアーイシュー」も発売されています。
スチールシャフトの中では硬く重いですが、一般的な体力の男性でしたら一度は使用してみるのもおすすめで、この辺を軸にして自分に合うシャフトを絞ってみるのも良いかと思います。
重すぎるとことでコックのタメがほどけてしまう方は、ダフりやすくなるかもしれません。
トップからの切り返しがゆっくりな方や、インパクト手前からハンドファーストでしっかりボールを捕えながら、上からボールをつぶすす感覚で打ちたい方におすすめで、吹け上がりを抑えた強い弾道が出やすくなります。上昇志向の強い初心者の方でしたら、ボディーターンのスイングやハンドファーストで打つスイングも作りやすいので、最初はハードに感じると思いますが、『DG-S200』は中古でも在庫数が多く探しやすいので、この重量感からより自分に合うシャフトを探してみるのもおすすめです。
パワーヒッターの方で、やや速い動きが好みでしたら「DG-X100 (振動数344)」をカスタムするのも候補のひとつです。
DG-120/105

これまでも、ダイナミックゴールドの軽量モデルは発売されていましたが、今モデルはより本家「DG-S200」のフィーリングに近づき、国内では元調子の「DG-120/105」、中元調子の「DG-95/85」がラインナップされています。
「DG-120/95」には、振動吸収システム「VSS(バイブレーション・スプレッション・システム)」が搭載された、『DG-120VSS/95PRO VSS』がラインナップされ、ミスヒット時の不快な衝撃・振動を大幅に吸収しています。(衝撃吸収:120VSSは71%、95VSSは56%)
DG-120 S-200 | |||||||
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![]() 振動数:334cpm |
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元調子 | |||||||
![]() |
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振り感 S-200 | |||||||
![]() |
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弾き感 S-200 | |||||||
推奨ヘッドスピード (DG-120) | |||||||
DG-120/105/95
3年以上の歳月を費やして開発した、ダイナミックゴールドの軽量シリーズ『DG-120/105/95』。素材、熱処理、独自のシャフトの肉厚を複数個所で変えるVWT(バリアブル・ウォール・テクノロジー)や、新たなステップパターンを採用する事で、従来品のダイナミックゴールドと同等のフィーリングとさらなる性能の進化を実現。
DG-85
『DG-85(S-200)』では、Butt部(グリップ側)が「14.70」と細くなっています(DG-120/105/95:butt部15.25mm S-200)。現在カーボンを使用しているシニアの方で、DGに近いフィーリングでボールが上がって、距離が出せる軽量スチールを探してる方におすすめです。
「DG-S200」と全く同じフィーリングという訳ではありませんが、「DG-S200」より軽いことで切れ味のある振り感があり、手元側の粘り感も「DG-S200」よりやや少ないシャフトです。硬さはそれほど変わりませんが、「DG-S200」より少しだけシャフト重量を軽くしてスイングを楽にしたい方、切り返しの間をスピーディーにしたい方が移行しやすいシャフトです。
DG-105 S200
DG-105 S-200 | |||||||
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![]() 振動数:320cpm |
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元調子 | |||||||
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振り感 S-200 | |||||||
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弾き感 S-200 | |||||||
推奨ヘッドスピード (DG-120) | |||||||
軽量化されたことで軽快に振りやすくなり、「DG-S200」に近いタイミングの取りやすさでボールをしっかりとらえ、方向性もしっかりだせるシャフトです。視覚的影響として細く短く見えるブラックカラーも発売されています。
同じ元調子で重量帯の近い「MODUS3 TOUR105 (振動数:326)」と比べると、『DG-105』の方が手元の粘りとなめらかな動きを感じやすく、弾道も上がりやすいシャフトです。
「N.S.PRO 950GH (振動数:323)」を使用している方は、組み上げ後のクラブ総重量は『DG-105』とほぼ同じ位(カット前のシャフト長さが違う為)になるので、先端の動きをしっかりさせたい方にもおすすめです。
Dynamic Gold AMT
DG-AMT S200 | |||||||
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![]() 振動数:330cpm |
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元調子 | |||||||
![]() |
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振り感 | |||||||
![]() |
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弾き感 | |||||||
推奨ヘッドスピード | |||||||
DG-S200」のフィーリングや特性をそのままに、新技術の「AMT(アセンディング・マス・テクノロジー)」を取り入れ、重量を番手毎にフロー設計(番手が下がるほどに3gずつ重くなる)し、番手毎の最適な弾道を可能にした『DG-AMT S200』。
ショート~ロングアイアンまで同じ感覚でショットでき、「DG-S200」より重量が軽くなったことで振り抜きやすいシャフトです。「DG-S200」のフィーリングは好きだけど、ロング/ミドルアイアンが重く感じてた方は相性がよいシャフト。
AMT TOUR WHITE
DG-AMT S200 | |||||||
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![]() |
「DG-AMT」の製品名が変更になり、国内では2018年4月に発売された『AMT TOUR WHITE』。適度な粘りでクセのない中調子の「AMT TOUR BLACK (#7 振動数:330)」と、先中調子の「AMT TOUR RED (#7 振動数:315)」もラインナップされています。
ショートアイアンは「DG-S200」に近いフィーリングと重量感ですが、ミドル/ロングアイアンは「DG-S200」よりも軽くなるので、「DG-S200」の感覚を残しつつ、ロングアイアンに振りやすさを求める方におすすめです。
日本シャフト社
N.S.PRO 950GH-S
N.S.PRO 950GH-S | |||||||
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![]() 振動数:323cpm |
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中調子 | |||||||
![]() |
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振り感 | |||||||
![]() |
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弾き感 | |||||||
推奨ヘッドスピード | |||||||
メーカースペックは中調子ですが、先端にしなりを感じやすい先中調子系の『N.S.PRO 950GH』軽量スチールシャフトの代名詞とも呼ばれ、カーボンでは軽すぎる方や「DG-S200」では重すぎる方が、候補にあげておきたいシャフトです。
軽量感がシャープに振りやすく、スチールならではのタイミングの取りやすさ、操作性や方向性にも優れ、先端の動きがやさしくボールをつかまえ、中高弾道を狙いやすい特徴があります。
手元部はやや硬く感じるので、トップからの切り返しが早い方やコックをキープする方と相性がよく、クセのないしなり戻りとほどよい硬さを利用した弾き感は、あまりパワーがない方も、高弾道と飛距離を求められるので、やさしいスチールシャフトを使いたい方におすすめです。傾向的に「DG-S200」シャフトからやさしくしたい方が、同じ打ち方で「N.S.PRO 950GH」を使用すると、中間部が軟らかい”中折れ感”を感じ、弾道がバラける方も多いので、ダウンスイングからは力まずシャフトのしなりを活かし、弾き感のあるフィーリングを好む方におすすめで、小さめヘッドとも相性がよいシャフトです。
N.S.PRO 950 neo
N.S.PRO 950 neo-S | |||||||
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![]() #7参考スペック 振動数:329cpm |
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中調子 | |||||||
![]() |
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振り感 | |||||||
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弾き感 | |||||||
推奨ヘッドスピード | |||||||
発売から20年経過した「N.S.PRO 950GH」がもつ、方向性や操作性の良さの特徴を継承し、「MODUS3」シリーズで培った独自の形状調整技術・熱処理技術が融合された『N.S.PRO 950 neo』。「N.S.PRO 950GH」のリニューアル版になり、最近のアイアンに多い「低重心」「ストロングロフト」「大型化」の飛び系アイアンとベストマッチしやすい特徴をもっています。
中間部がしなる「N.S.PRO 950GH」と比べ、『N.S.PRO 950 neo』は手元のしなりを感じやすく、中間剛性が高くなったことで”中折れ感”もなくなり、タイミングがとりやすい太い剛性感を感じながら、よりシャープに振り抜ける振り感に仕上がってます。アベレージゴルファーのヘッドスピードでは、スピンが少なくなりグリーン上でボールが止まりづらい事がありましたが、『N.S.PRO 950 neo』では、適正なスピン量で「N.S.PRO 950GH」よりも高弾道になり、ストロングロフト系のアイアンを使い、入射角の浅い払い打ちの方は、ボールが上がりやすくなるのでおすすめです。
「N.S.PRO 950GH」は、Butt部(グリップ側)が「15.50mm」と太いButt径でしたが、『N.S.PRO 950 neo』は「15.24mm」と標準のButt系になり、大型ヘッドでもよりスムーズなリストターンを可能にしています。
また、「N.S.PRO 950GH」と『N.S.PRO 950 neo』では、同じ「S」でも『N.S.PRO 950 neo』の方が硬いので、「N.S.PRO 950GH-S」で硬く感じた方や初心者の方の方は、フレックス「R/SR」なども視野に選んでみると打ちやすくなると思います。
N.S.PRO MODUS3 TOUR105
N.S.PRO MODUS3 TOUR105-S | |||||||
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![]() #7参考スペック 振動数:326cpm |
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元調子 | |||||||
![]() |
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振り感 | |||||||
![]() |
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弾き感 | |||||||
推奨ヘッドスピード | |||||||
2015年8月発売「MODUS3」シリーズの第4弾『TOUR105』。日本シャフト社の独自技術「肉厚調整加工」により、シャフト各部の肉厚を自在に調整でき、スピン量、距離の安定、方向性を高めたツアープロの使用率も高いシャフト。
100g前半の軽量シャフトですが、「NS PRO 950GH」とは異なる特性になり、全体の剛性が高くスピード感のある動きがあり、剛性の高い先端でしっかりダウンブローでボールをとらえられます。あえてシャフト重量を軽くしながらヘッドスピードを上げ、方向性を求められるシャフトです。
同じ「肉厚調整加工」の流れを組む「MODUS3 SYSTEM3 TOUR125」と比較すると似ているしなり感がありますが、速く振れることによりスイングが崩れる方は、張りがあり硬めの『TOUR105』にむずかしさを感じ、しっかりボディーターンでボールをとらえ、シャープな動きでつかまり過ぎないイメージの方と相性が良く、強い中弾道で方向性を求めやすい、軽くて硬い特徴をもつシャフト。「DG-S200」からスイッチする方は、シャフトをやさしくする感じよりは、ヘッドスピードを上げながら、さらに精度を求めるイメージの方が移行しやすいシャフトで、しなり感をだしやさしくするなら「フレックス R」、パワーのある方は「フレックス X」も視野に攻めていきたいところです。重量帯的にはドライバーのシャフト重量が 50g 台をお使いの方と相性のよいシャフトです。
N.S.PRO MODUS3TOUR 105
R-103.0g
S-106.5g
X-112.0g
N.S.PRO MODUS3 TOUR115
N.S.PRO MODUS3 TOUR115-S | |||||||
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![]() #7参考スペック 振動数:328cpm |
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元調子 | |||||||
![]() |
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振り感 | |||||||
![]() |
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弾き感 | |||||||
推奨ヘッドスピード | |||||||
2022年11月発売「MODUS3」シリーズの第5弾となり、誕生10周年の節目に誕生した『TOUR115』。日本シャフト社の独自技術「肉厚調整加工」により、シャフト各部の肉厚を自在に調整でき、「TOUR105」、「SYSTEM3 TOUR125」の流れを汲む素直なシャフト特性は、トッププレイヤーの求める高次元のニーズに追従する弾道コントロールを可能にしています。
高い操作性とツアースピン設計による直進性能とを両立され、世界に誇る高い設計技術によるシャフト性能は、近年のスタンダードにマッチするシャフト重量設定でアスリートのニーズを自在に形にします。
「TOUR105」、「SYSTEM3 TOUR125」と同じ系譜で、中間部がしっかりとしたスピード感のあるシャフトになり、「TOUR105-S」の重量が軽くタイミングが取りづらかった方は、ハマリやすいシャフトです。
重量帯的にはドライバーのシャフト重量が 60g 台で、ヘッドスピードが42~44m/s辺りの方と相性が良く、「DG-S200」からスイッチして「TOUR120」を使用し、中間部が緩るく感じてた方で、もう少しハリ感がありムリしなくても振りやすいシャフト のニーズにも合いやすいので、スイングテンポが遅めの方は「TOUR105-R」などを視野に、つかまり過ぎず振りやすいバランスの良いシャフトです。
N.S.PRO MODUS3TOUR 115
R-117.5g
S-118.5g
X-119.5g
N.S.PRO MODUS3 TOUR120
N.S.PRO MODUS3 TOUR120-S | |||||||
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![]() #7参考スペック 振動数:318cpm |
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中元調子 | |||||||
![]() |
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振り感 | |||||||
![]() |
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弾き感 | |||||||
推奨ヘッドスピード | |||||||
2011年3月発売の新カテゴリー「MODUS3」シリーズの初代『TOUR120』。シャフトの重心がやや先端側にあることで、アドレスした感じは重量感がありますが、シャフト重量は114g(フレックスS)と軽いので軽快な振り心地があり、手元から中間のゆったりした動きがタメを作り、インパクトでは剛性の高い先端でヘッドがブレずにしっかりボールをとらえ、タミングの取りやすさと振り抜きもよい粘り感の強いシャフトです。
「NS PRO 950GH」は重量が軽く感じた方、「DG-S200」では重かった方で、トップであまりタメを作らない方や、切り返しがゆっくりめな方におすすめです。「DG-S200」からスイッチする方は、「TOUR120」の方がゆったり動く粘り感があるので、はじめはインパクトでヘッドが遅れてくる感じがあるかもしれませんが、クラブの重量感を活かしてダウンブローでしっかりボールをとらえると、方向性を出すライン出しや操作性など、MODUSシリーズの中でも特に弾道を操りやすいシャフトです。
「DG-S200」でしなりを感じづらかった方は「フレックス S」で、ドライバーのヘッドスピードが40後半辺りあり、剛性感を高めややスピーディーなしなり戻りで、自分の力もしっかり使いたい方は「フレックス X」を検討してみるのもよいと思います。
N.S.PRO MODUS3 SYSTEM3 TOUR125
N.S.PRO MODUS3 SYSTEM3 TOUR125 | |||||||
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![]() 振動数:340cpm |
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元調子 | |||||||
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振り感 | |||||||
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推奨ヘッドスピード | |||||||
「MODUS3」シリーズの第3弾『SYSTEM3 TOUR125』。「熱処理」と独自の「肉厚調整」技術により、スチールシャフトに必要とされる最適なフィーリングと、かつてない絶妙な粘り感は、国内ツアープロの使用率が高いシャフト。『SYSTEM3 TOUR125』と軽量化を図った「TOUR105」は兄弟モデルになります。
やや先端側に重心がある「TOUR120」に比べ、『SYSTEM3 TOUR125』は手元側に重心を寄せ、アドレス時に重量をやや軽く感じますが「TOUR120-S (114g)」『TOUR125-S (128.5g)』と14gほど重いシャフトになり、先端は粘り手元は弾き感を感じる特徴があります。
ゆるやかなシャフトのしなり戻りで、つかまりのよい「TOUR120」に対して、『SYSTEM3 TOUR125』は、手元から中間にかけて太くしなやかに動く、つながりのよい振り感と粘り、ムダな動きを感じないスムーズな振り抜きの良さで、直進性と方向性に加え飛距離も求めやすいシャフト。
切り返しでは手元のしなりを感じやすく強い弾道が特徴で、「DG-S200」からスイッチする方でタメの少ない方や、もう少ししなり感を求めやさしくするのでしたら「フレックス S」で、タメを作れる方でしっかり打ちこみ、「DG-200」よりも少しスピード感のある振り抜きを求める方、右方向へのミスが多かった方は「フレックス X」を検討してみるのもよいと思います。重量的には「DG-200」と「SYSTEM3 TOUR125 フレックス X」が近い重量帯になっていますが、振動数は「SYSTEM3 TOUR125 フレックス X」の方がやや硬くなります。
※一般的にシャフトが硬すぎると、左に行きやすくなります。
N.S.PRO MODUS3 TOUR130
N.S.PRO MODUS3 TOUR130 | |||||||
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![]() 振動数:363cpm |
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中調子 | |||||||
![]() |
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振り感 | |||||||
![]() |
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推奨ヘッドスピード | |||||||
「MODUS3」シリーズ第2弾『SYSTEM3 TOUR130』。「MODUS3」シリーズの中でも、手元から中間の剛性が高く、スピン量を抑えながら先端部のややしなる動きで高弾道を狙える弾き系シャフト。
S.ガルシアのニーズにより開発がすすめられた『SYSTEM3 TOUR130』は、切り返しからダウンスイングにかけてしっかり手首のタメを作り、ハンドファーストでシャープにボールをとらえる方と相性がよく、とくに、吹け上がりを抑えるために硬いシャフトを使用してたパワーヒッターの方で弾道が上がりづらかった方は、低スピンと高弾道で上から落とすイメージで攻めやすく、バックスピンで戻り過ぎる事も軽減できる、パワー系上級者の方におすすめのシャフトです。
自分の体重とシャフトの重量もチェック
日本仕様のアイアンに標準シャフトとして多く装着されてる「DG-S200」「N.S.PRO 950」、最近では「MODUS3」や「N.S.PRO 950 neo」も増えましたが、どれを使用しても「しっくりこない」と言われる人も少なくありません。
「シャフト重量」や「クラブ総重量」は大事なスペックですが、なかなか合うシャフトが見つからない方は、『自分の体重とマッチしてるか?』を見直してみるのもおすすめです。
たとえば、身長170cm/体重60kgはやや体重が軽い人です。メーカー標準シャフトから選ぶ時は、この辺のシャフトを使用していると思います。
身長170cm/体重60kg | ||||
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メーカー | 製品名 | フレックス | 重量(g) | 調子 |
トゥルー・テンパー | DG-S200 | S | 129 | 元 |
日本シャフト | NS PRO MODUS3 TOUR 120 |
S | 114 | 中元 |
どちらを使用しても「しっくりこない人」は体重に対してシャフト重量が重い可能性もあり、シャフトにスイングを合わせてしまい、気がつかないうちにスイングリズムが狂い、弾道が安定しづらくなっている事も考えられます。
そんな時は、いつでも同じタイミングで振れるように、体重とシャフト重量を最適に組むカスタムシャフト例。
カスタム例1 身長170cm/体重60kg | ||||
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メーカー | 製品名 | フレックス | 重量(g) | 調子 |
日本シャフト社 | NS PRO MODUS3 TOUR 105 |
R | 103 | 元 |
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スチールシャフトでしたら「DG-S200」や「MODUS3 TOUR 120(S)」から『MODUS3 TOUR 105(R)』のカスタムシャフト。
重量をやや軽くしながら、手元のしなりを感じながらスピード感もあり、打ち遅れのリズムを少なくさせながら、ボールに体重が乗りやすくなるので、体重が軽めの人も強い弾道が打ちやすくなります。
カスタム例2 身長170cm/体重60kg | ||||
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メーカー | 製品名 | フレックス | 重量(g) | 調子 |
三菱レイヨン社 | OT Iron 95 | S | 99 | 中 |
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アイアン用カーボンシャフトの中でも、スチールに近い感覚の「三菱レイヨンOT Iron」。
ラインナップも豊富で、身長170cm/体重60kgの”やや体重が軽い人”でHS40m/s前後でしたら、「100g弱」のシャフトが”しっくりくる”スペックなので、ヘッドを装着した「総重量」を見ながら候補にいれておきたいシャフト。
標準体重よりもやや重量のある人はシャフトを重くして、打ち急ぎや手打ちを少なくさせながら「体重を活かした」アイアンショットが打ちやすくなると思います。
体重に合うシャフト選びは、シャフトにスイングを合わせなないことがメリットですが、感覚がわかる経験も必要なので、安めの中古クラブでテストしながら試してみるのがおすすめです。
いづれにしても、気持ち良く振りきれるシャフトがベスト
アマゴルファーさんは「はずかしくないシャフト選び」を目指しながらスコアアップすることが目標です。
性別、年齢問わず、「速くビシッと振りたい方」や「ゆっくりしっかり打ちたい方」など、自分の気持ち良いフィーリングで振れるクラブが最適です。
アベレージの方は、なるべく重さを感じながら、ゆっくり振り切れるクラブがおすすめですが、色々とスイングが分かってくると、自分に合うシャフトやヘッド選びも、ゴルフの楽しさのひとつです。
・ヘッドスピードとスペックだけでは、なるべく選ばない。
・自分に合うシャフト重量、硬さ、しなりなど、フィーリングを重視。
・番手が変わっても弾道の高さがそろっているか?もチェック。
・悩み込んだら、ゴルフクラブを正しく動かせてるか?をチェック。
・悩み込んだら、体の正面でクラブを持ちゆっくりグルグルと手首を右回しに動かしてみる。
・クラブは右回し(右打ち)のイメージで引き上げ、引き下ろして打つように設計されてます。
アイアンはさまざまな番手を使い「狙った距離」を打つクラブなので、ムリして速く振るよりはいつも同じ感覚で振れ、ウッド系も同じフィーリングで打てるクラブ/シャフト選びがポイントです。
初心者の方のスチールシャフト選びでは、ハードスペックではありますが、まずは”基準”となる「DG-S200」や、もう少し打ちやすい「NS PRO 950 neo」を中古から探して使用してみるのがオススメで、スイングが作りやすい”軽すぎない適度な重さ”の見極をチェック。
そして、スイングは自分なりに良いのに、いつもアイアンショットが安定しない人は、一度、いや二度三度、シャフト重量と硬さの見直しをするのが上達への近道かも?しれません。
安定した弾道を求めるなら元調子。それでもよい球が打てなければ自分の調子が悪いと言う事。
今日はそれを覚えて帰りましょう。
※スペック、使用感は当サイト調べです。